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【ZIPPO ライター モデル】 1938年~1941年製 ジッポー ラウンドコーナーの話

【ZIPPO ライター モデル】 1938年~1941年製 ジッポー ラウンドコーナーの話

1938年になると、ライターの角がポケットに引っかけるという苦情を受けて、角を丸くした「ラウンドコーナー」が生まれました。

形状以外の変更点は、
カムスプリングが、それまでコイルスプリングから板バネ「波状リーフスプリング」に変更になっと事と、
モデルの途中(1941年~)で、カムクリップ分離型のコの字クリップから現在と同じカムクリップ一体型に変更になった点です。

ラウンドコーナーモデルは、
①1938年~1939年: コの字クリップタイプ(ブラス製)、
②1940年~941年前期: カムクリップ一体型モデル(ブラス製)、
③1941年中期以降:: スチール製
に分類されます。


【1938年~1941年製の特徴と見分け方】
材質: 1938~1941年前期:ブラス 1941年中期以降:スチール
バレル: 4バレル
パテントナンバー: PAT.2032695

① 1938年~1941年のケースは、角がある右のスクエアモデルから、角が丸いラウンドコーナーになります。


「エッチング」と呼ばれる薬品を利用した表面加工が追加になり、バリエーションが増えました。左上がエッチング加工のものです。
※ケースは基本的にブラス製ですが、最終年の1941年中期からスチール製に変更になります。


③ 化粧箱は、「ウィンディボックス」です。「風と木の葉なし」「風と木の葉あり」があります。
上段の「風と木の葉あり」になると、ラウンドコーナーに合わせて下箱のライターを入れる台紙の角が丸くカットされています。


④ 写真の①がコの字クリップの1938年~1939年製、②がカムクリップ一体型の1940年~1941年製ですが、いずれも4バレルです。


⑤ ケースのボトムは、PAT.2032695です。1938年~1941年中期まで同じボトムです。
1941年後期のスチール製になるとZIPPOの「O」の字体が細長いものからまん丸に変わりました。 


⑥ 写真の①が1938年~1939年までのコの字クリップ、②がそれ以降のカム一体型です。


⑦ このモデルから、コイルスプリングから波状リーフスプリングに変更になりました。
※現行モデルは、平らなリーフスプリングです。


⑧ このモデルから、「タバコフィルター型オイル止め」が採用されました。
2タイプあります。初期のものはオイル止めのついていないものもあるみたいです。


⑨ 1938年~1941年製のインサイドユニットは、
継ぎ目無しのブラス製クロムメッキ
(1941年後期はスチール製でスポット溶接の継ぎ目あり)
・片側7つで14穴のチムニー
半円形のホイールステイ
・中空リベット
・フリントホイールは水平歯
ダルマカム
タバコフィルター型オイル止め(無いものもある)
波状リーフスプリング




⑩ このモデルからフリントスクリューが現行品とほぼ同じ形状になりましたが、スクリューが銀色の鉄製です。
左側は1950年代のブラス製です。


※年度やその特徴については、現物をベースに文献等による確認もしておりますが、多少前後していたり、間違いもあるかもしれません。特に過渡期は、パーツの流用等あり難しいです。

販売中のジッポーライターはこちらからご覧ください。

以上