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【ZIPPO ライター モデル】1932年~1933年 ジッポー ファーストモデルの話
米国ペンシルベニア州ブラッドフォードの町に創業者ジョージ・グラント・ブレイスデルが設立したZIPPO社におけるジッポーライターの歴史は1932年に始まり、その第一歩を象徴するのがファーストモデルです。わずか1年間だけ製造されたこのモデルは、現在では非常に貴重なコレクターズアイテムとして知られています。特徴的な外観は、長方形のボディにヒンジ(蝶番)が外付けされている点で、現在のジッポーの原型となりました。また、底面には特有の「PAT. PENDING」刻印が施されており、ジッポーの始まりを物語る証として人気です。オリジナルデザインを保持したモデルは特に希少価値が高く、オークションや専門マーケットで高額取引がされています。
ヴィンテージライターや歴史的アメリカ雑貨に興味のある方には見逃せない一品。コレクター心をくすぐる、ジッポーのルーツをぜひお楽しみください。
最大の特徴は、背の高さとケース角の面取りをしていないスクエア形状です。
【1932年~1933年製の特徴】
材質: ブラス
バレル: 3バレル外ヒンジ
パテントナンバー: PAT.PENDING
① 1932年~1933年のファーストモデルのケースの背高は、1934年~のセカンドモデルに比べて約7mm高い62mmです。
素材は、ブラス製です。
こちらは無地のプレーンケースですが、1933年になると上下のコーナーに2本線の入った「ダイヤゴナルライン」追加されました。
※こちらは、1932年製と思われます。
② ヒンジは「アウトサイドヒンジ」と呼ばれる外ヒンジタイプです。
写真の通り上下の爪でケースに固定されています。
バレルは、3バレルです。
1932年製は、ヒンジの巻き方が逆です。
③ ケースのボトムは、上にZIPPO MFG.CO.BRADFORD,PA
センターにZIPPO
下にPAT.PENDING MADE.IN U.S.A.の刻印です。
PAT.PENDING(特許出願中)は、1936年迄です。
④ カムクリップは、ハンダ付けのコの字クリップです。
⑤ インサイドユニットも、ケースと同様、1934年~のセカンドモデルに比べて約7mm高い55mm(フリントスクリュー除く)です。
⑥ インサイドユニット最大の特徴は、「コイルスプリング」と呼ばれるコイル状のスプリングによりテンションをかけるカムスプリングです。
⑦ 1932年~1933年製のインサイドユニットは、
・継ぎ目無しのブラス製クロムメッキ
・片側8つで16穴のチムニー
・半円形のホイールステイ
・中空リベット
・フリントホイールは水平歯
・カギ型カム(1933年製はダルマカム)
・背高のカムレスト(1932年製はカムとの間にワッシャー有り)
・オイル止めは無し
・コイルスプリング
⑧ 1932年がカギ型カム、1322年はダルマカム
1932~1933年とも背の高いカムレスト
⑨ 1932年モデルは、カムレストとカムの間にワッシャーがついている。
⑩ フリントスクリューとスプリングと分割型で、1934年のアウトサイドヒンジモデルに比べて長い。
※年度やその特徴については、現物をベースに文献等による確認もしておりますが、多少前後していたり、間違いもあるかもしれません。特に過渡期は、パーツの流用等あり難しいです。
販売中のジッポーライターはこちらからご覧ください。
以上