06Journal
【ZIPPO ライター モデル】 1936年~1937年製 ジッポー スクエアモデルの話
1936年になるとヒンジがそれまでのアウトサイドヒンジからケースの内側に収めた「インサイドヒンジ」に変更になりました。角が角ばっていることから「スクエアモデル」と呼ばれています。
このモデルから、特許出願中であった「PAT.PEND」からパテントナンバーが与えられ「PAT.2032695」になります。
【1936年~1937年製の特徴と見分け方】
材質: ブラス
バレル: 4バレル内ヒンジ
パテントナンバー: PAT.2032695
① 1936年~1937年のケースは、アウトサイドヒンジに比べて1mmほど背高が高くなっています。
こちらのダイヤゴナルラインの他に、プレーン、スターリングシルバー、ゴールドプレート、エンジンターン等もリリースされたようです。
② 「メタリケ」と呼ばれる薄いメタルを貼ってエナメル塗装を施したモデルも多くリリースされ、蓋トップにメタリケを貼った珍しいモデルもあります。
③ 化粧箱は、上段の物が使用されていましたが、下段の「ウィンディボックス」も使われています。
ちなみにウィンディボックスは、「風と木の葉」の図柄が入ったものがレプリカも出されていますが、このモデルに使われていたのは、「風と木の葉」が無いものです。次にリリースされる「ラウンドコーナーモデル」にも使われました。
④ 最大の特徴は、ヒンジがインサイドヒンジに変更されたことで、それに伴い背高が1mmほどたかっくなっています。
右がこのモデル、左が1935年製アウトサイドヒンジモデルです。
⑤ 申請中であったパテントが承認されたことにより、ケースのボトムにPAT.2032695が付くようになります。
上段がこのモデル、下段が1935年製アウトサイドヒンジモデルですが、
ZIPPO MFG.CO.BRADFORD,PA の文字が一回り小さくなっています。
高さは高くなりましたが、縦横の径は変わりません。
インサイドヒンジに変更されたので、アウトサイドヒンジ用のインサイドユニットは入りません。
⑥ ヒンジが内側に収められハンダ付けされています。カムクリップは、コの字クリップです。
まだ一体型にはなっていません。
⑦ カムレストが、半円形に変更になりました。
左は1935年製アウトサイドヒンジモデルです。
⑧ このモデルまで、「コイルスプリング」が採用されています。
ユニット内部のスプリングの筒が、アウトサイドヒンジモデルに比べて半分くらいの長さに短くなっています。
⑨ 1936年~1937年製のインサイドユニットは、
・継ぎ目無しのブラス製クロムメッキ
・片側7つで14穴のチムニー
・半円形のホイールステイ
・中空リベット
・フリントホイールは水平歯
・ダルマカム
・オイル止めは無し
・コイルスプリング
⑩ 現行モデルより小さいフリントスクリューで、スプリングと分割されている。
※年度やその特徴については、現物をベースに文献等による確認もしておりますが、多少前後していたり、間違いもあるかもしれません。特に過渡期は、パーツの流用等あり難しいです。
販売中のジッポーライターはこちらからご覧ください。
以上