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【Coleman ランタン モデル】 シアーズランタンの話 その19 ― MODEL 7426(710.7426) アボカドグリーン シルクハット ―
「シアーズ・ランタン」といえば Coleman が OEM を担当したモデルが広く知られていますが、実は AGM(American Gas Machine)社も短期間ながら OEM 生産を手がけていました。
AGM 製シアーズは生産量が非常に少ないうえ、同社ランタン特有の“ストレスクラック(タンクの亀裂)”が発生しやすい構造も重なり、現存する個体は Coleman 製シアーズよりも少なく、コレクター市場ではむしろ希少種として扱われています。
その中でも代表格が、1940〜1942 年に製造された「MODEL 7426」 です。
Sears の商品番号 710.7426(710-7426)としても流通しており、型番表記は違うものの 同一モデル と考えて問題ありません。
アボカドグリーンのタンクに、“シルクハット型”のベンチレーターを組み合わせた姿は非常に愛らしく、1940年代初期らしいクラシカルな雰囲気を色濃くまとった、AGM シアーズならではの魅力 をもつランタンです。
- MODEL 7426 -

※年月やその特徴については、現物をベースに文献等による確認もしておりますが、多少前後していたり、間違いもあるかもしれません。特に過渡期は、パーツの流用等あり難しいです。ご容赦ください。
【 MODEL 7426(710.7426) の特徴と見分け方】
生産期間: 1940年~1942年
① アボカドグリーンのタンクに、“シルクハット型”のベンチレーターは、コールマンの243・シルクハットを彷彿とさせる風貌です。
※モデル3006というえんじ色の色違いモデルもあります。仕様はほぼ同じです。
② タンクは、アボカドグリーンで年号の刻印はありません

③ カラーにモデルネームの刻印があります。7426と710.7426がありますが、同じモデルと考えて間違いありません。

④ フレームは独特です。
⑤ チェックバルブにネジ状の栓がついており、ポンププランジャーでそれを開閉します。ポンプを左に止まるまで回してからポンピングして、ポンピングが終わったら押し込んで右に止まるまで回します。エアーステムはありません。

⑥ ジェネレーターがAGM専用になります。コールマンのジェネレーターと互換性が無く、パーツも廃番になっているので大事にしてください。

⑦ ボールナットの形状が独特です。フレームの穴にねじ込みます。トップのナットを閉めておかないと上からガスが抜けてしまい点火出来ません。
⑧ 点火するとこんな感じです。
販売中のシアーズランタンについては、こちらをご覧ください。