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【ZIPPO ライター 見分け方】 ベトナムジッポーの各パーツのコンディションについて -補修の痕跡-

【ZIPPO ライター 見分け方】 ベトナムジッポーの各パーツのコンディションについて -補修の痕跡-

「ベトナムジッポー」とは、ベトナム戦争中にアメリカ兵が実際に使用していたZIPPOライターを指します。このジッポーは非常に人気があり、そのため偽物が多いことでも知られています。偽物が多いジッポーとしては、ベトナムジッポーが最も多く、その次に多いのがディズニー関連のジッポーではないでしょうか。

前回は、ベトナムジッポーの真偽の見分け方について解説しました。真偽の見分け方については、こちらをご覧ください。

今回は、ベトナムジッポーのコンディションについて解説したいと思います。本物のベトナムジッポーは、戦時下の過酷な環境で使用されたため、コンディションが良好なものはほとんどありません。むしろ、補修されていることが本物の証拠と言える場合もあります(もちろん、補修されていない本物も存在しますが)。

ここでは、各パーツごとに本物と思われる補修の事例を紹介します。ただし、精巧な偽物も多く存在するため、見分けるのは非常に困難です。今回紹介するのは私自身の見分け方ですので、その点をご理解の上で参考にしていただければ幸いです。


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【ベトナムジッポーの補修の見分け方】

前回も解説しましたが、真偽を見極めるために重要なポイントは、「使用によるダメージ」か「作られたダメージ」かを見極めることです。

① ジッポーライターの損傷で一番多いのが、こちらのようにヒンジのカムクリップが本体蓋から外れてしまうことやヒンジピンの摩耗によるヒンジのグラつきです。


修理は見た目こそ少し無骨ですが、非常にしっかりとした補修が施されています。修理後も過酷な環境で使われたことが想像されますが、ヒンジのブレもなく、通常の使用に全く問題がない状態のものが多いです。おそらく、器用な軍人が修理したか、ベトナムの民間人が手掛けたのではないかと思いますが、いずれにしても非常に丁寧で確実な仕事がなされています。


② インサイドユニットも各部位に補修が施されているものが多く見られます。戦士たちは、手元にある釘などを使って自分で修理を行うことも多かったのではないでしょうか。

補修箇所は可動部分がほとんどであるため、いつまた壊れて使えなくなるかは予測がつきません。ベトナムジッポーを購入される際には、この点を十分ご理解いただきたいポイントです。
ただし、修理は可能ですので、必要な場合はぜひご依頼ください。修理のご依頼はこちらからお願いします。

フリントホイールやそのピン、カムスプリングやカムのピンが補修されているものが多く、ピンにはさまざまな素材が使用されています。カムなどの部品は、アルミなどの素材を削り出して手作りされたものと思われます。
戦場でのわずかな嗜好品である煙草を楽しむために、兵士たちがどれだけ工夫を凝らしていたかを想像させます。ちなみにウィックなどの消耗品はほとんど交換されています。


③ フリントスクリューも、手元にあったネジで代用されていることが多く見受けられます。これもまた、ベトナムジッポーの本物である証の一つだと私は考えています。戦場という限られた環境の中で、兵士たちが手に入る材料を使って工夫を凝らしていた姿が伺えます。

実際のところ、兵士が現地で補修したものかどうかを正確に判断することは不可能です。これらはあくまで一つの参考として受け取っていただければ幸いです。

本物のベトナムジッポーを見極めるために、私が最終的にたどり着いた結論は、何よりもまず信頼できる入手ルートから購入することが重要だということです。その上で、今回ご紹介した判別方法を参考にしていただければと思います。

※これはあくまで私自身の経験に基づいた見解であり、間違いもあるかもしれません。特にベトナムジッポーの真贋の判断は非常に難しいことをご理解ください。

「ベトナムジッポーの部隊マークや徽章について」に続く


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以上