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ベトナムZIPPOに刻まれた「TOUCHE?」とは?

このZIPPOに刻まれたデザインには、「TOUCHÉ?」というフランス語の表現と、切断された手足のイラストが描かれています。これがベトナム戦争時のZIPPOライターに刻まれた背景や意味を考察してみます。
1. 「TOUCHÉ?」の意味
「タシェ?」はフェンシングの試合で相手の攻撃が当たった時に使われるフランス語起源の表現で、英語圏でも「一本取られたな」や「うまいこと言うな(やられた)」の意味で使われます。
- 皮肉やジョークとして使われることも多く、「負けを認める」ニュアンスを含んでいます。
- ここでは性的なジョークや皮肉として使われている可能性が高いです。
2. 足のイラスト(4本)
このイラストには、いくつかの解釈が考えられます。
(1) 間接的な性的描写
- 絵に描かれた4本の足(=2人分)から、ベッドで男女が重なり合う姿を表現した絵柄と言われています。
- ベトナムの娯楽文化・売春・ロマンスなどをほのめかす描写は、当時のジッポーによく見られるパターンです。
(2) 皮肉やブラックユーモア
- 「TOUCHÉ?」という言葉と組み合わせることで、「やられたが、まだ戦い続けるぞ」という兵士の皮肉や自嘲的なメッセージが込められている可能性があります。
- ベトナム戦争時のZIPPOには、戦場の厳しさをブラックジョークとして刻んだものが多く見られます。
3. まとめ
このようなジッポーは、単なるライターではなく、戦地での兵士の心情・記憶・体験の“記録”として刻まれました。
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当時のアメリカ兵たちは、ジッポーに自分の所属・哲学・ジョーク・愚痴・愛情などを刻んでいました。
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特にベトナムでは、地元の彫刻職人にオーダーしてオリジナルのジッポーを作らせる文化が広がっており、これはその一例と見られます。