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ジッポー ZIPPO 1956年最初期 スリムライター 「コブラヘッド」とは?

1956年に初めて登場したZIPPOスリムライターに付けられたコブラの頭のようなホイールガード、通称「コブラヘッド」について解説いたします。
🔹 「コブラヘッド(Cobra Head)」とは?
「コブラヘッド」とは、ZIPPO社が1956年にスリムモデルを初めて製造した際の初期型モデルにのみ装備されていた、非常に珍しい構造のフリントホイールガードの通称です。
その独特な形状が、まるでコブラが鎌首をもたげているように見えることから、コレクターの間で「コブラヘッド」と呼ばれています。形状が舌にも似ていることから「ベロ付き」とも呼ばれています。
🔸 構造的な特徴
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通常のZIPPOライターでは、フリントホイール(火花を出すためのギザギザの金属)の側面は露出しているのが一般的ですが、
- 「コブラヘッド」はホイールに覆いかぶさるように金属製の“ガード”が付けられており、指が触れにくくなっています。
🔸 なぜ1956年だけの生産だったのか?
ホイールが炎に近いという理由でつけられたようですが、着火性が悪いという評価があり、結果として、1956年のごく短期間だけの生産で終了し、以後のスリムZIPPOではこのホイールガード(コブラヘッド)は廃止され、通常の構造に戻されました。
🔸 コレクター価値
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1956年のZIPPOスリムで、この「コブラヘッド」がついたものは初期モデルの証。
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コブラヘッドが付いているモデルは非常に少なく、ヴィンテージZIPPOの中でも特に珍品として高い人気があります。
- 状態が良ければ、コレクター市場ではかなり高額で取引されることもあります。
🔹 補足:なぜこのような設計が試されたのか?
ZIPPO社は当時、スリムタイプを女性向けやフォーマル向けモデルとして市場投入するために、より安全・クリーンな印象を与える工夫としてこのガードを試みたとも言われています。
※年度やその特徴については、現物をベースに文献等による確認もしておりますが、多少前後していたり、間違いもあるかもしれません。特に過渡期は、パーツの流用等あり難しいです。
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以上