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ベトナム戦争における「BLACK HORSE BRIGADE」

ベトナム戦争における「BLACK HORSE BRIGADE」

ベトナム戦争における「BLACK HORSE BRIGADE」

BLACK HORSE BRIGADE(ブラックホース旅団) という名称は、実際には アメリカ陸軍「第11機甲騎兵連隊(11th Armored Cavalry Regiment, ACR)」 の通称である 「Blackhorse Regiment」 を指している可能性が高いです。
この部隊は、ベトナム戦争において装甲部隊(機甲騎兵)として重要な役割を果たしました。




第11機甲騎兵連隊(11th Armored Cavalry Regiment, ACR)とは?

  • 通称:「Blackhorse Regiment(ブラックホース連隊)」
  • 創設:1901年
  • ベトナム戦争での活動期間:1966年~1972年
  • 主な任務:戦闘偵察・機動戦闘・対ゲリラ作戦
  • 作戦地域:南ベトナム全域、カンボジア国境付近
  • モットー:「Find the Bastards, Then Pile On(敵を見つけたら、総攻撃せよ)」


ベトナム戦争での役割

1. ゲリラ掃討と偵察戦

  • 第11機甲騎兵連隊は、装甲車や戦車を使いながらゲリラ戦を行うという特殊な任務を担った部隊 でした。
  • ベトナム戦争では、従来の戦車部隊がジャングル地帯では運用しにくいとされていましたが、第11ACRは独自の戦術を編み出し、M113装甲兵員輸送車(APC)やM48パットン戦車を用いた「装甲奇襲戦術」を採用しました。
  • ホーチミンルート周辺やカンボジア国境地帯で、北ベトナム軍(NVA)やベトコン(VC)に対する機動戦を展開しました。

2. テト攻勢(1968年)への対応

  • 1968年のテト攻勢では、南ベトナム各地で北ベトナム軍とベトコンが一斉に攻撃を仕掛けました。
  • 第11ACRは、首都サイゴンやカンボジア国境付近での防衛戦に投入され、装甲車両の機動力を活かしてベトコンの拠点を掃討しました。
  • 都市戦でも活躍し、激戦区となった「アンロックの戦い」では決定的な役割を果たしました。

3. カンボジア侵攻作戦(1970年)

  • 1970年、アメリカ軍と南ベトナム軍は、カンボジアに逃げ込んでいた北ベトナム軍の補給基地を壊滅させるため 「カンボジア侵攻作戦(Operation Toan Thang 42)」 を実施しました。
  • 第11ACRは、この作戦において 機動打撃部隊 として投入され、敵の補給路や隠れ拠点を破壊しました。
  • ただし、カンボジア侵攻は国際的な批判を招き、戦争の泥沼化を加速させる要因にもなりました。

4. 1972年の撤退

  • 1972年、アメリカ軍のベトナム撤退が本格化する中、第11ACRも徐々に南ベトナム軍(ARVN)に作戦を引き継ぎ、帰還しました。
  • 撤退までに約700名の戦死者を出し、数千名の負傷者を記録しました。


装備と戦術

主な車両・兵器

  • M113装甲兵員輸送車(APC)
    • ゲリラ戦向けに改造され、「ACAV(Armored Cavalry Assault Vehicle)」仕様に強化
  • M48パットン戦車
    • ジャングル戦でも使用可能な中戦車
  • M551シェリダン軽戦車
    • 空輸可能な軽戦車、ヘリボーン戦術と併用
  • AH-1 コブラ攻撃ヘリ
    • 空中支援として投入
  • M60機関銃・M16ライフル
    • 歩兵支援火器として使用

戦術

  • 「Thunder Run(サンダーラン)」
    • ジャングルの敵陣に対して、装甲車と戦車を先頭に突入し、短時間で制圧する戦術
  • 「Search and Destroy(捜索殲滅作戦)」
    • 空爆や砲撃の後に地上部隊を投入し、ゲリラを掃討
  • 「Armored Cavalry Raid(機甲騎兵襲撃)」
    • 夜間にゲリラの拠点を強襲し、敵が撤退する前に制圧


「BLACK HORSE BRIGADE」のエンブレム

第11機甲騎兵連隊の象徴は 「ブラックホース(黒馬)」 で、部隊章には以下の特徴があります。

  • 跳ね上がる 黒馬のシンボル
  • 赤と白の盾(騎兵の伝統)
  • 「BLACKHORSE」 の文字(ベトナム戦争時のZIPPOライターにも刻印)

このエンブレムは、部隊の兵士がZIPPOや装備品に刻印することが多く、特にベトナム戦争当時のZIPPOには「BLACK HORSE」の刻印が見られます。

まとめ

「BLACK HORSE BRIGADE」 は、実際には 第11機甲騎兵連隊(11th Armored Cavalry Regiment) のことを指し、
ベトナム戦争では機甲部隊としてゲリラ戦や大規模な戦闘に投入されました。

特に以下の戦いで重要な役割を果たしました。
テト攻勢(1968年) での都市防衛戦
カンボジア侵攻作戦(1970年) での補給線破壊
対ゲリラ戦の「Thunder Run」戦術 での装甲車による突撃

ベトナム戦争の米軍部隊の中でも 「最も機動力が高く、火力の強い部隊」 のひとつとされ、現在でもアメリカ陸軍において 「Blackhorse Regiment」 の名が受け継がれています。


※内容は文献等を基に作成しておりますが、部隊数が多く誤りが含まれる可能性がございます。あくまで読み物としてお楽しみいただけますと幸いです。ご了承のほどよろしくお願いいたします。


各種部隊章については、ベトナムジッポーに刻まれた部隊のマークや徽章についての章をご覧ください。


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以上