1909年にコールマン初のテーブルランプリーディングランプが登場し、1914年頃にリリースされたArc Lantern（アークランタン）の登場でランタンはフィールドに出ることになります。同じころリリースされたAL/IL/NL/GS等のトーチライト方式ランタンの時代に入りフィールド使用の色はより濃くなります。

トーチライトはジェネレーターが太くプレヒートが容易でない上、今のように交換するタイプで無かったことからクリーニングも容易でなかったようです。

そんな中、コールマン初のマッチライト/クイックライト「QL/QL327」が登場し、着火作業が大幅に機能改善しマッチ一本（実際は数本）で簡単・安全に着火出来るようになりました。

クイックライトLQシリーズは、AIR-Oの機能を継承したポンプ別体のツーマントルランタンです。

今回は、クイックライトランタン「Model LQ/LQ327/L327」の紹介です。この当時のランタンは私が現物で確認した数も少なく、文献も少ないのでディテールに関してはあくまで私見であると思ってお読みください。


※年月やその特徴については、現物をベースに文献等による確認もしておりますが、多少前後していたり、間違いもあるかもしれません。
特にこの時代のランタンはモデルナンバーや製造年月の刻印が無いものもあり、パーツの交換等がされていて販売当時のオリジナルで残っているものも少なく正確な判断は大変困難です。ご容赦ください。


【LQ/LQ327/L327の特徴と見分け方】
生産期間：　1921年頃～1933年頃
※1925年頃から製造年月が刻印されるようになったようですので、それ以前は生産年月の刻印が無く正確な生産期間は不明です。

① 外観上のフォルムは、前身のAIR-O QLと大きく変わりはありません。


② まず一番最初に目につくのが、ベースレストです。
1922年～1923年頃にAIR-O LANTERNのベースレストから写真のようなCOLEMANとQUICK-LITEのパンチアウトのカラーに変更されたようです。



② Quick-Liteのサンシャインロゴがタンク側面に入ります。
1923年～1924年頃からサンシャインロゴが打刻されるようになったようです。製造年月の打刻は1924年頃からです。


② ファイバー製のバルブホイール
DとかEの英字が入りますが意味は分かりません。1922年頃まではE等の英字が入らないようです。

1929年頃からベークライト製に変更になります。


③ チェックバルブ付きのフィラーキャップです。
まだポンプがタンクに内蔵されていないので、ポンピングには、写真のようなポンプが必要です。



④  フレームとミクシングチャンバー
ミクシングチャンバーの形状が変わります。1922年頃にエアインテークにパテントナンバーが追加になりました。

それ以前のエアーインテークはパテントナンバーが入りません。


フレームのベイル（ハンドル）留めの形状が1924年頃から変わります。
～1923年頃まで

1924年頃～


⑤ ベンチレーターはニッケルメッキのブラス製で、
1922年頃からコールマンのロゴとTHE COLEMAN, KANSAS, U.S.A.のエンボス加工で浮き字が入ります。

1922年頃にオープンボールナットになります。


⑥ タンク底は無刻印です。


⑥ クイックライトの販売時の箱はこちらです。シンプルでシブいですね。




コールマン初のポンプがタンクについたモデルについては、COLEMAN Quick-Lite 「Model 2LQ/LQ427」LANTERNをご覧ください。

販売中のコールマンランタンはこちらからご覧ください。

以上