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【Coleman ランタン モデル】 1932年~1933年 コールマン 242 NL ファーストモデルの話 - 特徴と年代判別 オリジナルの見分け方 -
Coleman社の一番最初のシングルマントルランタンが242シリーズです。小ぶりのボデーから「ジュニア」の愛称で親しまれているモデルで242、242A、242B、242C、242K(カナダは他にもあります)があります。
小さい割に明るく、扱いやすく、私の好きなランタンの一つです。
ファーストモデルの「NL」は、オリジナル状態をキープしているものを探すのが非常に困難なモデルの一つです。
今回は、「242NL」の特徴をご紹介いたします。
※年月やその特徴については、現物をベースに文献等による確認もしておりますが、多少前後していたり、間違いもあるかもしれません。特に過渡期は、パーツの流用等あり難しいです。ご容赦ください。
【242 NLの特徴と見分け方】
生産期間: 1932年~1933年
① ファーストモデルは、カラーのNO.242の刻印の後ろにアルファベットの刻印が無いことから、No Letter(NL)と呼ばれています。
② NLの一番の特徴は、ベンチレーターの形状です。
・ベイルを差し込む穴があいており、ハットに切れ目がない。
・ボールナットでとめるのではなく、ベンチレーターの上部にトップフックが付いており、ミクシングチャンバー上部の穴に入れる形状。
③ NLには、「前期型」と「後期型」があります。
前期型は、タンクのフィラーキャップの付け根の凹みが浅く、後期になると深くなります。
④ ミクシングチャンバーの形状にも特徴があります。
・ボールナットが無くベンチレーターをのせるだけなので、上から見るとフックを受ける穴が空いています。
※242A以降は、ボールナットを止めるネジが付いています。
・ベイルを差し込む穴が薄い板状のものです。
※242B以降は、隙間が埋まる形状に変更になりました。
⑤ ポンププランジャーは、ビス一本止めで、ポンプハンドルが平らな「フラットトップ」です。
※242NL後期~242Aもフラットトップですが、ストッパーが付いています。
⑥ エアステムがなく、チェックバルブに逆流防止機能がついた「ノーリターンチェックバルブ」を採用しています。
※242B以降は、通常のベアリングが入ったチェックバルブ+エアステムになります。
⑦ ベイルはナデ肩の形状です。
⑧ グローブは、マイカ製とガラス製がある。
なかなかオリジナルコンディションで残っている個体が少なくなってきており、特に交換されているのが多いのが、
①エアーステムを使わないノーリターンチェックバルブが大変詰まり易くパーツの入手も困難なためポンププランジャーごと242B以降のものに交換されているもの、
②ベンチレーターのトップの受けが欠損しているもの(トップのナットは当時もオプションだったようです)、
③意外に見落としがちなのはベイル違いです。
242NL自体が希少ですので、そこまで拘らなくても良いかもしれません。
販売中のコールマンランタンはこちらからご覧ください。
以上